観光過密の新たな解決アプローチに関する論文を公開しました
株式会社エクスバリューは、都市観光地におけるオーバーツーリズム問題に対し、現場実装を通じて得られた知見をもとにまとめた論文「ツーリズムバイパス理論と観光行動専業設計型飲食店による過密緩和の仮説」を公開しました。
本論文では、入域規制や価格調整といった従来型の対策とは異なり、観光客の意思決定行動そのものに着目し、強制を伴わずに人流を分散させる「ツーリズムバイパス」という概念を提示しています。
現場から生まれた理論
本研究は、浅草という国内有数の観光地において、外国人観光客を主な顧客とする飲食店の運営を通じて得られた実務経験を基盤としています。
特に、食制約や言語的不安により既存の地元飲食店を利用しにくい観光客層が、適切な設計によって新たな受け皿へと自然に分流されるプロセスを分析しました。
その結果、観光需要を「奪い合う」のではなく、これまで顕在化していなかった需要を創出・受容することで、都市全体の過密緩和に寄与し得る可能性を示しています。
「規制」ではなく「設計」による過密緩和
論文では、既存の都市計画や収容能力といったマクロな施策を否定するのではなく、それらを「器」と捉えた上で、動線上の意思決定環境を整えるミクロな設計(中身)を補完的に組み込む重要性を論じています。
新規出店や施設設計の初期段階において、予約導線、提供プロセス、時間設計などを先付けで組み込むことで、小さな投資でも大きな社会的効果を生み出し得る点が、本研究の特徴です。
今後に向けて
株式会社エクスバリューは、飲食店運営にとどまらず、観光行動の設計を通じて地域と観光客の双方にとって持続可能な関係を構築することを目指しています。
本論文が、観光地経営、都市政策、事業設計に関わる方々にとって、新たな視点や議論の出発点となることを期待しています。
論文全文
論文全文は下記よりご覧いただけます。
本論文に関するお問い合わせは以下のメールまでお願いいたします。
メールアドレス:info@exvalue.co.jp
担当:市川